2020年度臨時総会を工業会初のweb会議形式で開催しました。

11月4日13時30分から16時の間、「2020年度臨時総会」及び「講演会」が、新型コロナ感染対策として、工業会初のZoomによるweb会議形式で開催されました。当日は会長会社のTPRノブカワ本社と19社がZoomで結び、24人が参加しました。

挨拶する野田会長

2020年11月 挨拶する野田会長

「2020年度臨時総会」では、野田明志会長(TPRノブカワ社長)進行のもと(1)2020年度活動実績(2)2021年度役員改選の件(3)今後のスケジュールの件(4)2019年度アンケート集計の件(5)外国人技能実習制度の件、の5議題に関して審議がされました。議題(1)に関しては、4月9日に「デンカ青海工場見学会」の後「2020年度定期総会」及び「懇親会」、翌日に「懇親ゴルフコンペ」開催が予定されていましたが、コロナ渦により延期となり、最終的に中止となった経緯が野田会長から報告されました。なお議題(1)に付帯する決議事項①として、中止となった「2020年度定期総会」に代わり、5月1日に「2020年度役員承認の件」に関して、会員各社に対して書面及びメールにより案内を発信しました。

その結果、昨年10月17日開催の「2019年度臨時総会」において仮承認を頂いていた「前年度より変更なし」について、全会一致で承認された事が野田会長から報告されました。さらに同じく付帯する決議事項②として、「2020年度定期総会」において「年会費改定の件」の会則正式改定決議が予定されていましたが定期総会が中止となったため、同じく5月1日に書面及びメールにおいて会員各社に案内をさせて頂きました。その結果、全会一致で承認された事が野田会長から報告されました。新たな会費は正会員年間35,000円、賛助会員25,000円となりました。

挨拶する野田会長

2020年11月 モニター越しに会員と意見交換する野田会長

議題(2)の「2021年度役員改選の件」に関しては、コロナウイルス感染拡大に伴い、役員の引継ぎも困難な状況のため、現行役員を2021年度も留任とする案が野田会長から提案されました。この件に関して審議され、参加各社から異議なしとの回答を頂きました。

議題(3)の「今後のスケジュールの件」に関しては、今後の新型コロナウイルス感染状況を含む社会情勢を確認しつつ、web会議または通常通りの開催にするか判断し「研修会」や「2021年度定期総会」等を開催する事が審議され、決議されました。

議題(4)の「2019年アンケート集計結果」に関しても、野田会長から報告されました。報告では、今回の回答企業は会員24社のうち回答企業は18社で、未回答企業分はこれまでの生産量を工業会で推定値として算出した結果、2019年の生産量総計は136,230トンで、内訳は黒物116,550トン、色物19,680トンとなったと、野田会長から報告されました。なお「現在の問題」に対する回答では「老朽化設備投資」が最も多く、次いで「受注量の減少」。「従業員の減少」などとなっています。

さらに「ゴム精練業界の現況/2020年版」についても報告されました。それによると、第1四半期はコロナの影響により需要がダウンし、第2四半期で底を打ち第3四半期で回復の兆しが見えつつあるようには思えるものの、前年同期との比較では、第1四半期から第2四半期では20~30%減、第3四半期から第4四半期では10~20%減となっているのが現状との分析がされました。その結果、2020年の予想は、総計で11万トン(前年比80.9%の水準)、内訳は黒物同96,000トン(同82.8%)、色物14,000トン(同70%)との予想と、野田会長から報告されました。

議題(5)の「外国人技能実習制度への対応に関する件」に関しては、日本コム工業会が10月29日に開催した幹事会の報告資料に基づき、野田会長が概要を報告しました。それによると4加工作業(成形加工、押出加工、混練り圧延加工、複合積層機構)全ての試行試験が終了し、今年11~12月に第3回専門家会議に上程され、運営委員会活動が開始される予定とのことです。運営委員会により受検者把握や試験の認定申請、職種追加の認定、試験実施機関体制準備等の各段階を経て、2021年8月以降の検定スタートのスケジュールとなっています。精練工業会もこの日本ゴム工業会の活動計画に準じ、作業を進める予定でいると報告されました。

挨拶する野田会長

2020年11月 講演する加藤社長

続いて開催された「講演会」では、「最新のゴム原材料の市況」と題して加藤事務所の加藤進一社長が、TPRノブカワにおいてweb会議で講演を行ないました。講演では①ゴム産業はコロナから回復したか?②天然ゴム・合成ゴムの市況③原料副資材の市況/カーボンブラック・酸化亜鉛・ゴム薬品④ゴム材料マーケットの最近の話題⑤コロナ渦でのゴム産業の現状/日本コロナ渦でのゴム産業の現状/世界各国⑥コロナウイルスによる現在の課題(加藤事務所からの提案)、のテーマごとに加藤社長が図表を交えて分かり易く解説しました。新型コロナウイルスの影響に直結したテーマであることで、参加者は非常に関心を持ち、熱心に聴講しました。