2022年度臨時総会をZoomにより開催しました。
12月2日14時から15時の間、「2022年度臨時総会」を、コロナ感染対策のため角一ゴム工業株式会社の会議室からWebにて開催しました。
2022年12月 Webにより開催された臨時総会の様子(角一ゴムにて)
冒頭畑中会長より、「コロナはもとより、地政学的問題、各種原料や半導体不足、原料高、エネルギー高騰、人材不足など課題が山積しており、また市況は上向いているものの経済状況は未だに不安定で、未だ困難な事業環境の中にあり、お互い精練事業の発展に向けて更に努力を重ねていきたいと思います」と、挨拶がありました。
今回の主要議題は①2023年度役員改選の件②会則改正の件③今後の行事及びスケジュールの件④会員各社の近況報告の件⑤その他──の5案でした。
①の「役員改選」に関しては、現行の役員体制継続を「2023年度定期総会」における役員改選で提案予定、との意向が現理事会から報告されました。
②の「会則改正」に関しては、副会長会社が2社となったことに伴い、関連条項の改正が提案されました。
③の「今後の行事及びスケジュール」に関しては、2023年1月に「理事会」を、同2~3月に「研修会」をそれぞれWebにて開催予定であること、同4月に「2023年度定期総会」を開催予定であることが報告されました。なお総会は、今後のコロナ感染状況により、Webまたは対面での開催を判断する予定です。
④の「会員各社の近況報告」に関しては、正会員及び賛助会員各社が近況に関して、Web上で報告しました。それによると、精練需要に関しては、コロナ感染拡大の影響を1年を通じて受けた昨年と比較し、今年は若干ながら回復傾向にあるものの、自動車減産などにより当初予測通りには推移していないとの報告が多く寄せられました。さらに各種原材料費や物流費に加えて、エネルギー費の中でも電力費が高騰し、利益面を大幅に圧迫している。そのため、徹底した経費削減などで対応しているが、自助努力の限界を超えているため、製品価格改定を打ち出しているものの、中々浸透しないとの報告が多く寄せられました。さらに、コロナ禍で外国人研修生の来日が困難な状況が続いたのに加えて、社員や家族がコロナに感染し出社できないことも多く、今後需要が増加しても人員不足で対応できるか不安など、昨年に引き続きコロナ感染拡大の影響についての報告も多く寄せられました。
上記議案は、いずれも満場一致で承認され、会則改正については臨時総会開催日の令和4年12月2日付で発効となりました。
「臨時総会」に続いて15時から16時30分まで、加藤進一加藤事務所社長を講師に『最近のゴム原材料の市況と今後の見通し 2022年末』と題した講演会が開催されました。今回加藤社長は①最近のゴム原材料市況の動向②激変する国際情勢下での供給不足と今後の見通し③ゴム練りコストの値上がり④材料不足はいつ解消されるか?⑤ゴム業界の最近の動き、人手不足⑥その他──の各項目に関して図表を交え詳細に説明されました。
2022年度定期総会をZoomにより開催しました。
4月27日、「2022年度定期総会」を、コロナ感染対策のためTPRノブカワ会議室からweb開催しました。
2022年04月 Webにより開催された定期総会の様子(TPRノブカワにて)
今回の主要議題①2022年度役員改選②2022年度会費について③アンケート集計結果④今後の研修会について⑤各社近況報告─の5案でした。
①の「役員改選」に関しては、今回の定期総会を以って、会長会社がTPRノブカワから角一ゴム工業に交代したほか、副会長会社も三洋ゴム工業及びモルテンポリミックスの2社体制となりました。これにより、野田明志TPRノブカワ社長が会長を退任して理事となり、畑中康平角一ゴム工業社長が新会長に就任しました。
野田会長は平成27年度定期総会で第15代会長に就任して以来、研修会や勉強会を定期的に開催してきたのに加え、2019年4月12日に工業会設立30周年記念祝賀会を挙行するなど、歴代会長で最長となる約7年間に渡り工業会を牽引してきました。
副会長も、新たに君島幸一郎三洋ゴム工業社長及び曽我部吏モルテンポリミックス社長が就任し、2人体制となりました。
これにより2022年度の新役員体制は次の通りとなりました。◇会長会社=角一ゴム工業◇副会長会社=三洋ゴム工業、モルテンポリミックス◇会計監査会社=寺﨑ゴム工業、ダイヤゴム化工◇会計会社=三福工業◇理事会社=シンコー、ゼオンポリミクス、TPRノブカワ、デンカエラストリューション。
③の「2021年度アンケート集計結果」では、22社から回答が得られ報告されました。その結果、2021年度の合計生産量は総量で12万8,998トンとなりました。なお同年度内にはエラストミックスの退会や日東化工の加盟があった関係で、2020年度とは数値に不連続性が発生したため、前年対比は発表されていません。しかし単純に総量ベースでの比較では、2020年度の11万8,780トンからは8.6%の増加となりました。なお2021年度の内訳は黒物11万3,898トン、色物1万5,100トンとなっています。
工業会では2022年度の精練生産量予想も発表しました。それによると需要動向は2021年度並みもしくは若干の増加を見込むものの、材料不足などが影響する懸念もあり、合計では13万7,000トンを予想しています。内訳は黒物12万1,000トン、色物1万6,000トンと予想しています。
同アンケートでは、会員企業が抱えている現在の問題点に関しても質問しています。その結果、昨年度よりも「従業員不足」という回答が増加し、さらに「受注量の減少」という回答が減少しました。工業会では、コロナ感染がある程度抑制され精練需要が増加したことで、従業員不足が顕著化したと分析しています。その他の問題点としては、働き方改革による稼働時間制限、DX、自動化への対応遅れ、原材料供給が不安定・不足・高騰、有能な人材が集まらない、などの回答が寄せられました。
④の「今後の研修会について」は、特に規制物質調査については、各社苦労しており、工業会による情報共有や標準化などの意見が多くありました。
2022年04月 あいさつする野田会長
最後に野田会長が「各種原材料高騰や不足に加え、ロシアのウクライナ侵攻、円安など、精練業界を取り巻く環境は混沌としています。この様な状況下で退任するのは後ろ髪を引かれる思いです。しかし就任時に任期は東京五輪開催までとの約束であり、東京五輪が1年延期された影響で、2015年の定期総会で就任して以来、歴代最長となる7年間務めることとなりました。この間①ゴム産業界において存在感のある工業会にする②会員企業に対してより一層魅力のある工業会にする③需要先からより一層信頼される工業会及び業界にする、の3つを目標に掲げ工業会を運営してきましたが、まだ達成していないと思っています。新会長には、これら目標を達成し、会員及び業界のために尽力して欲しいと思います」と挨拶しました。
2022年04月 あいさつする畑中新会長
続いて畑中新会長が「積極的に工業会を運営してきた野田前会長には、尊敬の念が堪えません。野田前会長が掲げた3つの目標実現に向けて、邁進していくと同時に、SDGsなど時代のニーズに積極的に取り組んでいきたいと考えています。またここ数年は、コロナ感染拡大の影響で各種行事が中止やWeb開催となり、情報交換や親睦を深めることができなくなっています。新型コロナの状況を見ながら、各種行事を開催するなど、工業会を発展させていきたいと思います。そのためには会員のご協力が必要不可欠であり、今後ともご指導ご鞭撻のほどを宜しくお願い申し上げます」と挨拶しました。